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計算力を高める1 [算数]

1985年、雑誌「子どもと教育9月臨時増刊号」(あゆみ出版)は、
「学力の基礎」を特集していた。
あの岸本裕史氏はこんな風に書かれていた。
少し長いがそのまま引用させて頂く。
「『読み 書き 計算の今日的意義』
 〜普遍化する落ちこぼれ的状況〜
 教室風景は物語る
 長年教師をしている友人が歎いていました。
 『ことし、久しぶりに二年生を持ったのだが、全然先生の話を聞こうとしないん
 だよ。ぺちゃぺちぇとしゃべりちらしている子や、うろつきまわる子がいてね。
 静かに聞きなさいと言っても、いっこうに効き目がない。張りとばしでもしたら
 いうことは聞くんだろうが、それはしなくないしね。こんなこと、教師になって
 初めてだよ』
  確かに、黙らず・言わず・顔向けずの『三ずっ子』が年ねんふえてきていると
 いうのが、近ごろの教室風景です。しかも、高学年になってもその傾向は変わり
 ません。中学生になれば、指名されても『知りません』『わかりません』という
 だけで、まじめに答える生徒の方が、いじめの対象になるといったことすらあり
 ます。(以下・・・20ページにわたり、学力問題への具体的な提起が記されて
 いる)」

あれ、と思うのは私だけだろうか。
この状況は、今も、そのまま全国の学校にしばしば見られる状況ではないだろうか。
1985年当時も、学力の基礎が問題になり、そうして2010年を過ぎた今も、
同様に学力の基礎が問題になっているのである。
なぜなのか。
これまでも、心ある教師は学力の基礎を高めようと、踏ん張ってきたに違いない。
しかし、20年以上過ぎた今でも同様の現象が起こっているのである。
学級崩壊状態は、もっと深刻かもしれない。
これは、私の仮説だが、結局は、今までの教育界が、
・普遍的なシステムとしての「読み、書き、計算」の方法論を構築しきれなかった
ということだと思う。

では、これから先、どうすればよいのか。
私は、誰かがコーディネートし、これまでの方法論を再評価し、
編集し直すことが必要だと考えている。
まずは、「編集すること」が大切だ。
余分な部分を捨て、基本となる型を構築することだと思う。
特に、インターネット時代になって、誰もが意見を述べ評価することができるようになった。
例えば、amazonでは買い物をしなくてもその商品について是非を☆の数で評定し、
必要ならコメントをつけることもできる。
読み・書き、計算の方法論もそのようにして評価すればよいと思う。
最も、有効で成果の上がる方法を実践を通してみんなが認め合えば、
それが普遍的な方法として生き残る可能性は高い。
学力の基礎=「読み 書き 計算」となるかについては、議論のあるところだろう。
しかし、とりあえずそれに限定してでもやってみる価値はあると思う。

次回から数回に分けて、子どもたちの計算力を高める具体的な方法を提起したい。
もちろん、すでにある方法を再編集したものもある。

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