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もっとシンプルに6 [企画・思考]

もっとシンプルに6

NHKのテレビ番組「追跡者 ザ・プロファイラー 『スティーブ・ジョブズ“シンプルに
前へ”』」をみました。
よく知られたことなのだそうですが、若き日のスティーブは、禅宗の影響を強く受け、
生涯にわたりその影響は彼の生き方に反映されたのだそうです。
彼が禅宗から実際どのような影響を受けたのかはわかりませんが、アップルの製品群を
みていると次の3つを私は強く感じます。
・コンピュータを誰もが使えるツールへと変えようとした→全員参加の思想
・コンピュータをいつでもどこでも使えるツールへ変えようとした→日常性の思想
・コンピュータを生活ツールへ変えようとした→ライフスタイル向上の思想
前にも述べましたが、デザイナー今泉浩晃氏は、「デザインは引き算である」と主張
されています。
例えば、携帯音楽プレーヤーの歴史をみてみると、火付け役はソニーのウォークマン
だったと思います。最近は死語になりつつあるカセットテープが使われていました。
それは、やがてMDの登場により大きな変化を生み出しました。早送りや巻き戻しを
しなくてもよくなったのです。
しかし、ご存じのようにMDプレーヤーも今やほとんど見かけなくなりました。
変わって登場したのが、テープもディスクも使わないipodのようなメモリーデバイス
に音楽を記憶するプレーヤーです。
そして、今、アップルコンピュータの新しいノートブックやデスクトップコンピュー
タは、所謂ディスクドライブをも捨てようとしています。多くの人が、なぜブルーレ
イドライブを搭載しないのだと意見を寄せましたが、それを搭載する間もなく、ドラ
イブそのものを捨てようとしています。
「捨てる」というとネガティブに聞こえますが、「(捨てて)シンプルに回帰する」
と考えれば捨てるということをポジティブに捉えられる気がします。

自分の話で恐縮ですが、若い頃教育書をかなりの数購入した時期がありました。
気がつくと本棚がいっぱいになり、つぎつぎと増設することが必要になりました。
おそらく2000冊くらいの本に囲まれていたと思います。
35歳を過ぎた頃、決断を迫られました。家を新築し引っ越すことになったのです。
迷った末に私が出した結論は、書籍のほとんどを友人に差し上げたり、捨てたりす
るということでした。古書店に売ることも考えましたが、本のリサイクルショップ
の登場によりそれもかなわなくなりました。教育書はほとんど高値では売れなくな
ったのでした。
近頃は、ほとんど本棚らしいものは持っていません。というより持たなくてもよく
なったのです。少し前に出版された本を読みたいときは、amazonで古書を買いま
す。教育書は1円というのも多いので、送料の方がむしろ高いくらいです。ほとん
どの本を300円程度で入手できるので、図書館へ往復する交通費よりも安く済み
ます。

さて、先に示した3つの思想は学校においても重要だと考えています。
・全員参加の思想
・日常性の思想
・ライフスタイル向上の思想(学校においてはきちんと学力保障すること)

授業改善につながる大切なヒントがここにはあるのだと思います。


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