中学生のためのMandal-Art 入門 6 [企画・思考]
中学生のためのMandal-Art 入門 6
「中学生のためのMandal-Art 入門」はデザイナー今泉浩晃先生が、
全23回にわたってFacebookのiMandalArtサイト・ノートに連載
された記事です。
現在もこのサイトでノート過去記事を遡ればみることができます。
今回、私のブログに転載する許可を得ました。
転載にもしばらく時間がかかりますが、2回分ずつご紹介します。
今回は、入門11・12をご紹介します。
中学生のためのMandal-Art入門 11
2011年7月25日 14:11
それが「機能快」だから
歩き初めたばかりの幼児は、転んでも転んでも、
すぐに起き上がって歩こうとする。
その姿を見ていると、歩くことが、たまらなく嬉しいように見える。
人間には、さまざまな機能があり、その機能を使うことは、快感なのだ、
と、ドイツの心理学者カール・ビューラーは言った。
彼は、それを「機能快」と名づけた。
そして、例えば、人は、人を愛する機能を持っている。
だが、その機能を発揮出来ないとき、人は「病む」のだ、と彼は言う。
「出来るのに」「出来ない」 これほど苦しいことはない。
「何をしたらいいのか?」 それが分からないのも、苦しい。
自分の欲しいモノを知る、ということは、とても大事なことだ。
これこそが「義務教育」の過程の中で「得て欲しい」ことなのだ。
この「快感」をカタチにすると、人間の「欲望」になる。
欲望という言葉は、何かイケナイことのように思われかも知れないけれど、
考えてみれば、欲望こそが、人間のエネルギーのモトなのだ。
そのエネルギーが、世界の、文明や文化を創ってきた。
それが「欲望」の機能だ。
この「機能」を、活かし、使っていけるようにカタチにするとしたら、
どんなカタチになるだろうか?
そこで、人間には、どんな欲があるのか、を、考えてみる。
「人間には8つの欲望がある!」
こうして1枚のマンダラが生まれる。
もちろん、人によって、これらの欲望にかけるウエイトは違う。
それと、もうマンダラの見方に慣れてきたと思うけれど、
セルは1つ1つ、独立しているのではなかったよね。
ここが単なる分肢法(枝分かれ)とは違うところ。
マンダラは、1つの、まとまった世界を創っているのです。
例えば、食欲か、性欲か、と分けてしまわない。
食欲だって、ただ「食べる」だけではないのです。
知識と一緒になれば、「ウンチク」を傾けながら、食べることになるし、
交流欲と一緒なら、みんなとワイワイガヤガヤ食べるから、旨い。
生命欲がからめば、無農薬野菜や産地直送の新鮮素材で、ということになる。
顕示欲で食べる人もいれば、創造欲で食べる「創作料理」という人もいる。
視点を変えれば、この欲望の組み合わせの数だけ、商品が創れるのです。
商品企画(聞いたことがあるでしょう?)の出来る人というのは、
人間の「欲望に気づくことの出来る人」なのです。
この「欲望マンダラ」から、
あなたの人生がスタートすることが分かりますか?
「快感」を眺め、考えていける「カタチ」を持つことで、
いろんなことを考えたり、創っていくことが、出来るのです。
自分の「機能快」は何か?
それを発見するところから、人生はスタートします。
このマンダラを展開して、自分の欲望に気づいてください。
中学生のためのMandal-Art入門 12
2011年7月30日 15:29
カタチのカタチ
考えるとか、アタマがいい、ということは、
カタチを発見して、そのカタチを使いこなせることだ。
そういう意味で、
カタチの基本となるカタチ、を知っておくことだ。
この世には、さまざまな原理原則があって、
人間は、それを、経験則として理解し、蓄積してきた。
私が、マンダラというカタチを、強力に推薦する理由は、
このカタチの中には、この世の「原理原則」が、ギッシリ詰まっているから。
つまり、マンダラを使って考える、ことで、
これら「この世の原理原則」を、無意識に、使えるということなのです。
私たちが、モノを考えるのは、
この世の原理原則に沿った行動をするためであって、
その「原理原則」を外してしまっては、
考えるという行為そのものが、意味を持たなくなってしまうはずです。
では、マンダラには、どんな原理原則が、カタチになっているのか?
モノを考える上で、一番重要なことは、
そのモノは「どんなカタチで存在しているか?」ということです。
原理原則という言葉は、モノの存在の原理であり、原則です。
存在のスガタを知ることが出来れば、大半の問題は解決できるのです。
マンダラの「カタチ」が示している存在のスガタは、
大きく4つ、挙げることが出来ます。
●中心と周辺というカタチ
●階層性というカタチ
●繰返しというカタチ
●海苔巻き構造というカタチ
この4つを、マンダラにしておきましょう。
さて、大抵のことは、考えれば分かってきます。
分からないのは、考えようとしないから、なのです。
この4つのセルに載せられた言葉は、どんなことを言っているでしょう?
ちょっと気づきにくいのは「海苔巻構造」って何? くらいで、
あとは分かるんじゃないかな。
なぜなら、これらは「この世のカタチ」であって、
あなたも、この世に生きてきたから、
これらのカタチを、どこかで「経験」してきているはずだからです。
あなたの脳は、どこかで、これらのカタチを認識している。
ただ、言われなければ「気づかない」だけです。
こうして「書き出されて」みれば、考えられなくもないな、
と覚悟を決める。
決めてみれば、考えられる。
こうして「考える」ことの訓練が始まるのです。
さあ、これらのカタチの意味を、考えてみてください。
次の No.13 で、少し説明するつもりだけれど、
きっと、あなたが考えたことと、同じだと思いますよ。
「中学生のためのMandal-Art 入門」はデザイナー今泉浩晃先生が、
全23回にわたってFacebookのiMandalArtサイト・ノートに連載
された記事です。
現在もこのサイトでノート過去記事を遡ればみることができます。
今回、私のブログに転載する許可を得ました。
転載にもしばらく時間がかかりますが、2回分ずつご紹介します。
今回は、入門11・12をご紹介します。
中学生のためのMandal-Art入門 11
2011年7月25日 14:11
それが「機能快」だから
歩き初めたばかりの幼児は、転んでも転んでも、
すぐに起き上がって歩こうとする。
その姿を見ていると、歩くことが、たまらなく嬉しいように見える。
人間には、さまざまな機能があり、その機能を使うことは、快感なのだ、
と、ドイツの心理学者カール・ビューラーは言った。
彼は、それを「機能快」と名づけた。
そして、例えば、人は、人を愛する機能を持っている。
だが、その機能を発揮出来ないとき、人は「病む」のだ、と彼は言う。
「出来るのに」「出来ない」 これほど苦しいことはない。
「何をしたらいいのか?」 それが分からないのも、苦しい。
自分の欲しいモノを知る、ということは、とても大事なことだ。
これこそが「義務教育」の過程の中で「得て欲しい」ことなのだ。
この「快感」をカタチにすると、人間の「欲望」になる。
欲望という言葉は、何かイケナイことのように思われかも知れないけれど、
考えてみれば、欲望こそが、人間のエネルギーのモトなのだ。
そのエネルギーが、世界の、文明や文化を創ってきた。
それが「欲望」の機能だ。
この「機能」を、活かし、使っていけるようにカタチにするとしたら、
どんなカタチになるだろうか?
そこで、人間には、どんな欲があるのか、を、考えてみる。
「人間には8つの欲望がある!」
こうして1枚のマンダラが生まれる。
もちろん、人によって、これらの欲望にかけるウエイトは違う。
それと、もうマンダラの見方に慣れてきたと思うけれど、
セルは1つ1つ、独立しているのではなかったよね。
ここが単なる分肢法(枝分かれ)とは違うところ。
マンダラは、1つの、まとまった世界を創っているのです。
例えば、食欲か、性欲か、と分けてしまわない。
食欲だって、ただ「食べる」だけではないのです。
知識と一緒になれば、「ウンチク」を傾けながら、食べることになるし、
交流欲と一緒なら、みんなとワイワイガヤガヤ食べるから、旨い。
生命欲がからめば、無農薬野菜や産地直送の新鮮素材で、ということになる。
顕示欲で食べる人もいれば、創造欲で食べる「創作料理」という人もいる。
視点を変えれば、この欲望の組み合わせの数だけ、商品が創れるのです。
商品企画(聞いたことがあるでしょう?)の出来る人というのは、
人間の「欲望に気づくことの出来る人」なのです。
この「欲望マンダラ」から、
あなたの人生がスタートすることが分かりますか?
「快感」を眺め、考えていける「カタチ」を持つことで、
いろんなことを考えたり、創っていくことが、出来るのです。
自分の「機能快」は何か?
それを発見するところから、人生はスタートします。
このマンダラを展開して、自分の欲望に気づいてください。
中学生のためのMandal-Art入門 12
2011年7月30日 15:29
カタチのカタチ
考えるとか、アタマがいい、ということは、
カタチを発見して、そのカタチを使いこなせることだ。
そういう意味で、
カタチの基本となるカタチ、を知っておくことだ。
この世には、さまざまな原理原則があって、
人間は、それを、経験則として理解し、蓄積してきた。
私が、マンダラというカタチを、強力に推薦する理由は、
このカタチの中には、この世の「原理原則」が、ギッシリ詰まっているから。
つまり、マンダラを使って考える、ことで、
これら「この世の原理原則」を、無意識に、使えるということなのです。
私たちが、モノを考えるのは、
この世の原理原則に沿った行動をするためであって、
その「原理原則」を外してしまっては、
考えるという行為そのものが、意味を持たなくなってしまうはずです。
では、マンダラには、どんな原理原則が、カタチになっているのか?
モノを考える上で、一番重要なことは、
そのモノは「どんなカタチで存在しているか?」ということです。
原理原則という言葉は、モノの存在の原理であり、原則です。
存在のスガタを知ることが出来れば、大半の問題は解決できるのです。
マンダラの「カタチ」が示している存在のスガタは、
大きく4つ、挙げることが出来ます。
●中心と周辺というカタチ
●階層性というカタチ
●繰返しというカタチ
●海苔巻き構造というカタチ
この4つを、マンダラにしておきましょう。
さて、大抵のことは、考えれば分かってきます。
分からないのは、考えようとしないから、なのです。
この4つのセルに載せられた言葉は、どんなことを言っているでしょう?
ちょっと気づきにくいのは「海苔巻構造」って何? くらいで、
あとは分かるんじゃないかな。
なぜなら、これらは「この世のカタチ」であって、
あなたも、この世に生きてきたから、
これらのカタチを、どこかで「経験」してきているはずだからです。
あなたの脳は、どこかで、これらのカタチを認識している。
ただ、言われなければ「気づかない」だけです。
こうして「書き出されて」みれば、考えられなくもないな、
と覚悟を決める。
決めてみれば、考えられる。
こうして「考える」ことの訓練が始まるのです。
さあ、これらのカタチの意味を、考えてみてください。
次の No.13 で、少し説明するつもりだけれど、
きっと、あなたが考えたことと、同じだと思いますよ。
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