SSブログ

書く力をつける3 [国語]

書く力をつけることのゴールをとりあえず決めることにした。
同期と作っていたサークル「58の会」で議論をしたことがある。
その時の、一つの結論は、膨大な長文を書く力ではなく、
まず、
・達意の文章が書ける(自分の伝えたいことが明確に伝えられる)。
・ノート1ページ程度のエッセイ風文章が書ける。
を目標にすることにした。
まず、場面の様子を詳しく書く練習をさせるために、
向山洋一氏の実践を追試した。
8年ほど前の私の学級通信から引用する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「これから先生がすることをよく見て、それを作文に書いてもらいます」
「先生が廊下に出て再び教室に入ってきて『はい、どうぞ』というまで
のことをなるべく長く作文にするのです」
 こう指示して、私は廊下に行きました。私がしたことは、
 ①ドアをノックする
 ②電灯をつける
 ③教卓に行き教室内を見渡す、この3つだけです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 子どもたちが記したものも当時の学級通信から3、4引用する。
◆先生がろう下からドアをとんとんとたたいて教室に入った。そのままドアをあけっぱなし
にして電気のボタンをかちっとおした。そして電気がついた。そして教室の中はすごく明る
くなった。そして先生はつくえのほうに歩いていった。つくえの場所についてからゆっくり
と手をつくえの上においた。
                                  (児童A)
◆「コンコン。」ドアから音がした。そのあと、ドアが開いた。いたのは先生だった。その
まま先生はドアを開けたまま教室にはいってきた。しずかに音をたてずに先生はあるいてい
た。「パチッ」電気をつける音がした。先生はだまったまま電気をつけたのだった。そのま
ま先生はしーんとしたままきょうだんのほうへきた。そしてきょうだんに手をかけて、「は
いどうぞ」といったのだった。
                                  (児童B)
◆トントンと、ドアをノックする音がした。みんなの目線が、ドアにそそがれる。数秒後、
はた先生が入って来た。
 はた先生は、体をそらし、電気を付けた。男前の、はた先生や、友達の顔が、ぱっと照ら
される。はた先生は、のんびりとつくえの前に立ち、上にある、テストやプリントにさっと
目を通した。そして、ゆっくりと手をおいた。
 「はい。」            
                                  (児童C)
◆九時二十分。はた先生が、ドアを、トントンとたたく音がして、右足からしずかに入って
きて、電気をつけました。パチッと音がなって、けい光とうの白い光が、教室を明るくする。
ヒタヒタ。はた先生がゆっくりと歩く。みんなしずかにじっと、はた先生を見ている。はた
先生がつくえにさわった。しずかすぎて私の心ぞうの音が・・・(ここまで)   
                                   (児童D)  
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あまりにも短い時間の出来事で、子どもたちは最初戸惑う。
しかし、短い時間の出来事を膨らまそうとするために、子どもたちは思考を始める。
折角子どもたちが思考を始めたので、当時の私はもう1時間指導を追加している。 
                                    


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0