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書く力をつける4 [国語]

追加をしたのは、まず段落の指導である。
はじめ・中・終わり
の3つに分け、それぞれの前を一マスあけるように指示した。
中が長くなるときは、
はじめ・中1・中2・終わり
のように4つに分ければよいと説明した。
高学年になっても、段落を全く作ろうとしない子が多い。
指導されていないのかもしれない。
段落の意味がわかっていないのかもしれない。
少なくとも、はじめ・中・終わりの3つに分けることぐらいはさせたいと考えたのである。
段落については、篠田義明「コミュニケーション技術」中公新書、が参考になった。
次に、「テストをします」と言って、「書く力をつける3」で示したことを今一度繰り返した。
もちろん、前回の子どもたちの作文を短時間で読み、紹介しておいた。
「テストをします」というだけで、緊張度が高まるため、敢えてそう投げかけた。
たったこれだけのことで、子どもたちの作文は次のように変化した。
書く力をつける3(児童A)の変化

<1回目>
 先生がろう下からドアをとんとんとたたいて教室に入った。そのままドアをあけっぱなしにして電気のボタンをかちっとおした。そして電気がついた。そして教室の中はすごく明るくなった。そして先生はつくえのほうに歩いていった。つくえの場所についてからゆっくりと手をつくえの上においた。

<2回目>

  テスト

 ドアがドンドンとなった。みんなは、ドアを見た。
「先生だ」
 先生はドアをゆっくりとあけてゆっくりとしめた。先生は電気をつけようとした。そして先生が電気をつけたらけいこうとうが光って教室の中の暗い所がいっきに明るくなった。
 先生は電気をつけたあとつくえの方へタッタッと歩いて行った。つくえについて手をつくえの上においた。先生はにっこりと笑った。
「えっなんで笑ったの」
と思った。それから先生は、
「はい、おわり」
っと言った。

 その他の児童の作文も次に示す。

(児童E)
 だれかがドアをノックした。
「だれだろう」
ドアがあいて、きょうしつにはいってきたのは、はた先生だった。
 はた先生は右足を最初に入れた。そして、ドアをしめた。それから先生は電気をつけた。電気がきょうしつを明るくする。そうしてはた先生はつくえの前に立った。
 みんな、はた先生を見た。はた先生はかおを動かして、みんなを見わたした。
「はいどうぞ」   

(児童F)
 「コンコン」
コンコンといううちにうしろのほうの人が、ガタっと音をたてながらたっている。
 「ガラリ」秦先生だ。
秦先生は、私たちをじっとみつめた。私は「今からどんなことをするんだろう」と思った。
 みんなは、秦先生をじっとみつめている。
 秦先生はよいしょと教室のでんきをつけていた。
「ああ先生は何をするのだろう」みんなはむねをドキドキさせている。
 みんなは、「コンコン」といううちに作文をカキカキと書きはじめている。先生はきょうだいの前にたってそのままじっと私たちをみて「はいどうぞ」といった。     

(前回児童B)

   先生のこうどう
       
 「コンコン」
ドアから音がした。見たかんじではよくわからなかったがじきにわかった。
 先生だ。先生は右手でドアを開けた。中にはいってきた。左手でドアを閉めた。一、二歩あるいたあと先生は
「よいしょ」
と声をあげた。「パチッ」音がなった。電気がつき教室が明るくなる。先生はまたもや一、二歩あるいたらぼくたちの方をむいた。教室中にわらいがおこる。数秒後、先生はまた前をむいた。静かに先生があるく。さっきまでのわらいがうそのように静まる。
 先生は教だんのちかくにきた。みんな先生にちゅうもくする。先生はみんなをみてから
「はいどうぞ」
といったのであった。

(児童G)
 「トントン」
一時五十三分、秦先生がドアをノックし、右足からしずかに入ってきた。みんなの目線はじっ~と秦先生にくらいついた。
 秦先生は、体を横にたおし、電気を「カチッ」とつけた。先生はその時、
「ヨイショ」
と言って、スタスタとゆっくりしずかに歩ききょうだんまで行った。一回下を見て、周りを、ゆっくり見て少しニヤケながら、みんなを見まわした。私は思った。
「先生は何を考えているのかな?」
 先生は、そうして「はい」と言った。   


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