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中学生のためのMandal-Art 入門 3 [企画・思考]

中学生のためのMandal-Art 入門 3
「中学生のためのMandal-Art 入門」はデザイナー今泉浩晃先生が、
全23回にわたってFacebookのiMandalArtサイト・ノートに連載
された記事です。
現在もこのサイトでノート過去記事を遡ればみることができます。
今回、私のブログに転載する許可を得ました。
転載にもしばらく時間がかかりますが、2回分ずつご紹介します。
今回は、入門5・6をご紹介します。
 
中学生のためのMandal-Art入門 5
2011年6月29日 16:07
形とカタチは、どこが違うのか?

お気づきでしょうが、
私は、「形」と「カタチ」を区別して使っています。

「形」とは、自然のモノであれ、人工のモノであれ、
形をもって存在し、目に見える、物質としての形のことに使います。

一方、カタチとは、形から読み取れる意味や情報、
形の持つ意味や、機能のスガタ、などを指して使ってきました。

例えば、水の形は? と問われると、ちょっとまごつくかも知れませんが、
液体であって、入れ物の形に沿ってしまうモノではありますが、
透明ではあっても、目で見ることも出来るし、手で触れることも出来ます。

これが「形」です。

この水は、学校でも習ったように、H2O という化学式でも表される。
つまり、2つの水素と1つの酸素で出来ているという、
水の構造を言っているのです。
目には見えない構造ですが、これは1つのカタチです。

このような、目には見えない形を、私は、カタチと呼んで形と区別します。

水のカタチは、このH2Oばかりではありません。

川の流れや海のうねり、波の動きという「水の運動」が見られます。
この運動に、さまざまな法則があることを研究した人たちがいて、
「ベルヌーイの定理」とか「オイラーの法則」などが発見され、
方程式というカタチで示されています。

世の中には、このようなカタチが沢山あります。

このようにカタチが発見されることによって、
人間は、モノを使いこなすことが出来るようになるのです。

今や時代は、形を見て判断できた時代から、
カタチを読まなければ判断できない時代へと変わってきています。
これが現代という「情報化社会」なのです。

カタチを読むとは、形の中からカタチを見つける、ということです。

カタチとは、モノゴトの構造を知ることであって、
そのカタチを知ることで、そのモノが使えるようになるのです。


脳をうまく使うためには、まず、脳のカタチを知り、
そのカタチにしたがって脳を使うこと、とは、このような意味なのです。

中学生のためのMandal-Art入門 6
2011年7月3日 17:48
啓発とはカタチを知ること、訓練とはカタチが使えるようになること

さて、Form follows function. で述べたように、
機能はカタチの中に潜んでいることが分かり、
そのカタチとは、モノゴトの構造を指していることが分かった。

そして、君たちが今、真正面から取り組んでいる勉強、
つまり、教育とは、啓発とは訓練で出来ている、とも言った。

ここから、勉強のカタチが見えてきます。

啓発とは、カタチを知ること、
訓練とは、カタチが使えるようになることだ、
ということです。

学ぶことが、能力を得ること、出来ること、であるなら、
その能力という機能を発揮するには、
まず、そのもののカタチを知らなければならない。

そのカタチを知ったら、次には、
そのカタチが使えるように、訓練しなければならない。

その前に、どんな能力が欲しいのか?
何のために学ぶのかという、
学習の目的を明快にすることが大事だった。

具体的に言うならば、
君たちが習っている、さまざまな教科について、
それぞれが、どんな機能を持っているかを知り、
何のために習っているのか? を知るということだ。

私が生徒だった頃、それが知りたくて、よく教師に質問したものだった。
納得出来る答えを得た覚えはないのだけれど、
今なら、それぞれを説明出来るような気がする。

それは、世の中には、いろいろなカタチがあって、
それらのカタチを知っているか、知らないか、は、
人生の生き方や、その結果に、大きな違いが生まれる、ということだ。


その「いろいろなカタチ」というのが、学科と呼ばれるものだ。
それぞれにカタチの意味があり、構造がある。

そのカタチと構造が分かれば、
そのものの習得は、難しくない。

学習のガイダンスとは、
何のために、何を学ぶか、を知ることであり、
そのような学び方を知り、身につけることが、
中学生としての勉強の仕方だ、と思うのです。

これが小学生との、大きな違いなのです。


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