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中学生のためのMandal-Art 入門 4 [企画・思考]

中学生のためのMandal-Art 入門 4
「中学生のためのMandal-Art 入門」はデザイナー今泉浩晃先生が、
全23回にわたってFacebookのiMandalArtサイト・ノートに連載
された記事です。
現在もこのサイトでノート過去記事を遡ればみることができます。
今回、私のブログに転載する許可を得ました。
転載にもしばらく時間がかかりますが、2回分ずつご紹介します。
今回は、入門7・8をご紹介します。
 
中学生のためのMandal-Art入門 7
2011年7月6日 16:11
知的とは、どういうことなのか?

学校へ行く、勉強をする、ということの意味を、
知的な人になる、とか、教養を身につける、などと言うけれど、
そもそも「知的」とは、どういうことなのだろうか?

つまり、「知」とは何なのか? ということです。
「知的」とはどういうことなのか? と言い換えてもいい。


私は、知とは言葉のことだ、と思う。
知的とは、言葉にする、言葉にできる、ということです。

言葉にする、言葉にできる、とは、
考える、考えられる、ということです。

人間の思考は、言葉によって行われています。
だから、言葉にできないものは、考えられない、のです。

なぜこんなことを言っているのかというと、
知とは言葉のことだ、と考えると、
いろいろなことが分かってくるからです。

例えば、学校では、いろいろな学科があります。
その中で「言葉」について教わる教科は何ですか?
きっと、国語と英語くらいかな、と思うでしょう。

でもね、数学も理科も、社会科も、
みんな「言葉」について学んでいるのです。

それが分かってくると、勉強が分かってくると思う。
きっと面白くなってくる。

そうだったのか! と思うはずだ。

例えば、音楽なんかは分かりやすい。
音楽語は、あの音符と楽譜です。

これさえ読み書きできて、楽器がいじれれば、
初めて出会った人たちとでも、一緒に、音楽を楽しむことができる。


同じように、数学は、「数学語」を教わっているのです。

「いちたすいちは、いくつですか?」と書く代わりに
「1+1= 」と書いているだけなのです。

なぜかって、こう書いた方が、簡単で、見やすいからです。

この「1+1= 」と書くのを数学語と思えばいい。

これまでに教わった理科や数学の公式を、数学語を使わないで、
ふつうの言葉で書いてみろ、と言われたら、
そっちの方がよっぽど難しくなるはずです。

数学語を、読むことと書くこと、それが数学なのですね。

そのためには、数学語は、どんなカタチ (構造) をしているのか、
を学べばいいのです。

同じように、歴史には歴史語があり、経済には経済語がある。
どんな学科であっても「言葉を学ぶ」と理解すればいい。

歴史語? と思うでしょう。

あれは日本語で勉強するんで、特に「歴史語」なんて使わない。

歴史とは何を学ぶのか?

私は、「人間は、これまで、どんな社会を創ってきたのか?」
「私たち人間は、これまで、どんな社会で生きてきたのか?」
ということを、知ることだ、と思っています。

最初は、こんな社会をつくり、次には、こんなふうな社会になり、
というふうに社会は変化してきた。

つまり「社会のカタチ」(社会の構造)の流れ、を学ぶことです。
社会のカタチは、それぞれの時代の、人のカタチを創っていた。

この「社会のカタチ」を、どう捉えるか? であり、
それぞれの社会でのボキャブラリが出てくる。

つまり、カタチ(構造)があり、ボキャブラリがあるから、
これは、歴史という「言語」を学ぶことだ、と考えた方がいい。

その言葉を使えるようになることが「歴史観」です。

そこで、言葉を、うまく学習するコツは、こうなります。

まず、その言葉は、
どういうカタチをしているのか? を知ることです。

言葉は、言葉を組み立てている構造・シクミ、つまりカタチと、
その言葉独特の単語の集まり、
つまりボキャブラリーとで出来上がっている、のです。

具体的なことは、また後でやりましょう。

中学生のためのMandal-Art入門 8
2011年7月11日 14:26
デジタル時代の思考をカタチにしてライフスタイルを創り上げるためのツール

ここまで、7回にわたって

・教育を受ける目的は、社会で生きていける能力を身につけること、

・その能力とは、アタマを使う能力であること、
・そしてそれは、物事の機能を知り、
その機能を発揮出来るカタチを把握して、使えるようになること、

・そのカタチを見出せるような啓発と訓練をすること、

という話をしてきました。

そのための基本ツールである「脳のカタチ」(マンダラ)の話もした。

マンダラートを紹介しているwebsiteで、私は、こう書いています。

『マンダラートは、デジタル時代の<思考>をカタチにして、
自分自身のライフスタイルを創り上げるためには、何をしたらいいのか、
どうしたらいいのかを、手のひらのデバイスに集約しました。』

https://itunes.apple.com/jp/app/mandalart/id866939399?mt=8

マンダラートは「デジタル時代の思考をカタチにして
ライフスタイルを創り上げるためのツール」だ、と言ったのです。

いきなり、このような文に出会うと、
「えっ! これって何のこと?」 と思うかも知れませんが、

落ち着いて眺めると、この文章は、わずか4つのフレーズなのです。

1 デジタル時代の思考
2 (その思考を)カタチにする
3 ライフスタイルを創るための
4 手のひらのデバイス (ツール)

この4つの言葉が分かれば、この文章は、理解することが出来ます。

どのようにして理解すればいいのか?

これら4つのフレーズを、
あの「脳のカタチ」マンダラの上に、載せるのです。

そして、それぞれのセルを開く。
開くとは、それぞれのセルを中心にした、新しいマンダラを創ることです。

それぞれの周辺セルの空白を、脳に、埋めてもらう。


1 デジタル時代の思考 とは、どんなことなのか?

今の時代の考え方、という意味ですが、
今の時代とはどんな時代か? を考えてみるのです。

・慌ただしい時代
・変化の激しい時代
・先の読みにくい時代
.....

こんなふうに、書いてみると、改めて今という時代が、分かってきます。

つまり、臨機応変、やってみなければ分からない時代です。
瞬時に判断し、行動してみなければならない。
「すぐやる。後で直す」という思考でしょうか?

2 その思考をカタチにする

思考とは、行動のためにするのだ、と思えば、
思考のカタチは、行動のカタチになっていなければならない。
そうであってこそ、瞬時の行動がとれる。

そのように思考しようよ、ということです。


3 ライフスタイルを創る

ここでは「ライフスタイルを創る」と目的が出てきています。
ライフスタイルとは何か? を周辺セルに書いてみます。
なぜライフスタイルか? という問いでもいい。

考える、とは、生きる能力を発揮させることであり、
その能力は、生き方によって違うだろうから、
まずは、生き方、つまりライフスタイルを創ることなんだ、
と言っているのですね。

まずは、身の周りのことが出来なければいけない。
生き方とは、日々の生活のカタチづくりなのだ、と言っているのです。


4 手のひらのデバイスに集約

デバイスとは、道具のことです。
コンピュータ系の世界でよく使われますが、マシンとも言われます。
そのマシンの中に「集約」される?
つまり載せられたアプリケーションだ、と言うわけです。

アプリにも、いろいろあって、人の能力を鍛え、伸ばすものもあれば、
人に代わっていろいろやってくれて便利だけれど、それに頼っていたら、
その能力は、すっかり衰えてしまった、などというものもある。
どんなツールが理想なのか? それは...

ここまでの話は、「言葉を読み解くカタチ」です。

あなたのアタマは、ふだん、無意識に、このようなワークをしている。
でも、ちょっと難しそうな言葉が出てくると、たじろいでしまう。
脳のワークを「カタチ」として知り、訓練していないからです。

このマンダラートというツールを、これから使えるように紹介していこうと思う。

これは、文明社会をサバイバルしていく能力を身につけることであり、

多くの人にとって、当面のサバイバル競争、受験にも有効な、
生きる技術であることを知って欲しいのです。

ここまでで、1st stage を終わりにして、続く 2nd stage で、

より具体的に「マンダラート」を解説していきましょう。
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